ライブ映像の歓声

display

昨今、音楽業界全体がCD盤売れ行き不振が続く中、彼女達はライブ盤では堅調であることは先のエントリーでも触れた。そこで今回最新ライブ盤作品である『Perfume 5th Tour 2014 「ぐるんぐるん」 』を、ちゃんとスピーカーの再生環境で視聴して気付いたことがひとつ。オーディエンスの歓声について収録音が弱かったように感じた。

彼女達は、『Perfume 4th Tour in DOME 「LEVEL3」』からようやっとライブ盤をBlue-rayでリリースしてくれるようになったのだが、この東京ドームでの収録されたオーディエンスの歓声はとても迫力があった。自分がBlue-ray盤を買う理由には勿論映像の高解像度にもあるのだが、案外重要なのが音が良いこと。デジタル化されたオーディオは、Blue-rayの方が映像同様記録密度が高く設定されているので良い音になるのだが、何が良いかというと『解像度』が素晴らしい。

彼女達のパフォーマンスにガイドされる楽曲のオーディオもさることながら、音の『解像度』が高いからこそ映えるのがオーディエンスの歓声だということを先の『Perfume 4th Tour in DOME 「LEVEL3」』で痛烈に味わった。自分自身、このライブ盤の収録当日には現地に脚を運んでいたのだが、改めてライブBlue-ray盤で歓声を聴くと彼女達のパフォーマンスや最先端テクノロジーによる演出に感嘆をもらすオーディエンスの様子に鳥肌が立つ。盤の視聴では、時として収録・記録の条件等で音が濁ってしまう歓声が、Blue-rayの記録密度ならば実に鮮やかに聞こえてくる。

さて、ぐるんぐるんでのそれはBlue-rayながら歓声に迫力が無かった。音量もそうだし、解像度が云々言うほどオーディオが記録されていない様子だった。単にマスタリング(収録音を盤記録用に最終ミックスする)の味付けの違いだったかもしれないし、歓声収録の機材規模が違ったりハコ(会場)の音場の関係で綺麗な歓声収録が困難だったかもしれない。また、代々木第一体育館が収容人数約13,000名、東京ドームが50,000名弱であることからが影響しているのかもしれない。

今回の収録歓声オーディオの違いが上述の何に起因しているか不明なのでここで言及するのは酷だとは承知しているが、ライブ盤の今後の制作においては是非オーディエンスの歓声に大いに配慮していただけばと思う。『Perfume 4th Tour in DOME 「LEVEL3」』のBlue-ray盤で味わったように、オーディエンスの歓声で盤の視聴者が鳥肌経験をすれば、なおのこと彼女達が名言する『Perfumeはライブを中心に』という活動体系に対して名実共にかなっていることにもなるからだ。

 

Tweet about this on TwitterShare on Facebook

Roboticの再来

isetanshowwindow

東京 伊勢丹 新宿店とのコラボレーションMVがTVメディアで解禁となった。伊勢丹のショーウィンドウに囚われたファッションを救い出すというコンセプトだが、彼女達はショーウィンドウのマネキンとして配される場面も。彼女達のUNIVERSAL MUSIC移籍時のコンセプト『Robotics, Futuristic and Mysterious, doll-type girls, well choreographed with laser beams』に通じる『Robotic』がマネキンという形で特徴づけられている。

今回のMVは、児玉裕一監督。『シークレットシークレット』『ナチュラルに恋して』『ねぇ』でもメガホンを取っていることで知られているが、『シークレットシークレット』の際にもRoboticを強調しつつ一種不思議な独特の世界を表現していた。今回のMVも、あぁなるほど児玉さんの作品だと感じるような独特の不思議世界が繰り広げられている。

一方、最近の彼女達のRoboticなMVといえば『Spring of Life』で振り切ったロボット演出がなされていた。これは児玉さんの監督作品ではなくて、田中裕介監督の作品だった。田中さんは彼女達タイアップのCF作品を担当されていたが、『Spring of Life』での不思議世界感はなにか児玉さんに通じる所があると調べてみたら、お二人共映像クリエイティブ集団CAVIAR(キャビア)に所属していたことが判った。

もちろん、同じ集団に所属しているからといってクリエイティブな志向が全く同じわけではないのだろうけれども、一種の共通の世界観があってのつながりなのだろうと勝手に想像する。彼女達のアートディレクションは『チョコレイト・ディスコ』からの関和亮さんが中心でMV監督回数も関さんが多いのだが、時に児玉さんや田中さんが交わることによってオーディエンスを飽きさせない新たな彼女達の切り口を供してくれているのだと思う。

彼女達の活動は、恐ろしく保守的に変わらないところ(髪型、黒髪、衣装スタイル、クリエイター)に加えて、常に変化していくところ(最新テクノロジーによる演出や海外カンファレンス・公演への進出)の共存が魅力的であるとファンの間では言われている。『Robotics, Futuristic and Mysterious, doll-type girls, well choreographed with laser beams』のベースは変えないながら、各MV監督が都度新風を差し込んでいくところが実に痛快で醍醐味がある。

熱心なファンの方でない一般の方からも、『Perfumeは先進的で女子のかわいらしさと近未来の不思議な魅力がある』と認識いただけている一端は、こうしたクリエイターのアンサンブルが成していると考えられる。

Tweet about this on TwitterShare on Facebook